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鹿角霊芝

鹿角霊芝


「鹿角霊芝とは霊芝の菌を栽培技術によって鹿の角のような形状に生育し、免疫力などの機能性を高めた霊芝のことである。」

なぜ鹿の角の形状に栽培しているのか?
鹿の角の形をした鹿角霊芝
菌茸類は全て傘を大きく作り生育していく、傘に胞子を蓄え傘の裏側から胞子を自然界に放出しながら生育する。自然界の生命体の多くは胞子が生成される過程で基礎的な栄養分を蓄え生育する。胞子を放出する前の形状が、充実した栄養成分を有している。 高級食材の松茸も同じであり、子実体が太く、傘が広がる手前の状態の形状が最高級になり、傘が大きく広がった松茸は胞子が飛びだしており価格が安くなる。価格の差は味覚の差であり、栄養成分や香りの格差になっている。
鹿角霊芝は傘を広げさせずに子実体を育成することによって形状変化した構造である。 鹿角霊芝と普通の大きく傘を広げた霊芝の形状の違いは、人々の基礎免疫力に効果的とされているβ-グルカンの含有量に違いが見られβ-グルカンの含有量は約4倍近い差になっている。
どのような菌茸類も栽培の技術によって栄養成分の含有量は格差が生じる。

菌茸類の優れた形状は子実体が大きく充実していると重量比あたりのβ-グルカンの含有量が増加する。


鹿角霊芝の研究課題
霊芝の医薬学研究は古く、中国の「神農本草経」後漢時代の中国の薬物書に長寿の薬として記されている。鹿角霊芝も古くから名称が残され、最上物と記載されており、中国の神、福禄寿、福の神が抱えているのが鹿角霊芝である。健康こそが福とする教えを読み取ることができる。
日本でも霊芝の研究は、これまでに京都大学、富山薬科大学、近畿大学、静岡大学などの薬学部、農学部で多くの研究事例が報告されている。
これまでの報告では、免疫力の改善効果、悪性新生物に対する効果、高血圧、血糖値の安定、利尿効果、肝臓疾患の改善効果、アトピー性皮膚炎の改善効果、解毒効果などの報告事例は多いが、成分の特定と医薬学的効果が直接結びついているのか、その再現性に、研究課題の多い品種の一つとされている。

菌茸類の成分構造の一つ、β-グルカンの構造は菌種によって違いがあり、一定ではない。菌茸類の生育は培地とする樹木を酵素分解しながら生育し培地の成分がそのまま吸収されていく、培地となった樹の種類や生育環境によって成分は変化する。樹木は生育している地域の土壌環境をそのまま移し替えており、成分分析が複雑に変化し多くの研究者を迷路に追い込む要素になっている。

野菜のような短期間に生育する植物でも生育環境、土壌環境によって、成分が変化するが、樹木は深く大地に根を張り数十年の年月で生育しており、土壌環境の影響はそのまま木の内部に蓄積されている。
樹木を分解し生育する菌茸類の構造が安定せず複雑なのは、菌茸の性質と共に樹木の成分が複雑に影響し合う要素が強いことが主因である。 樹木は種類によって異なった性質があり、重金属の組成を多く取り組む木や選別し吸収する木など様々であり、重金属の多い土壌では樹木の組成にも重金属が含まれやすい。毒生の強い樹木もあり、樹木は全て安全ではなく、人体に危険な成分を含む場合もある。
樒、榊、アセビ、キョウチクトウ、等が代表的な樹木であり、樹木には毒性があるがその毒性を薬品として利用している場合もある。銀杏は認知症や血行障害の薬に、イチイは米国では乳ガンの薬になっている。
樹木に含まれる微量な毒素も培地に混ざると毒素はそのまま濃縮されて菌茸類が吸収する。同じように栽培中に農薬を利用すると農薬が濃縮されて残存していく。 培地として利用する樹木の選別は、樹木の種類、生育環境の土壌の重金属、松食い虫などの農薬散布の状態 を把握しなければ、危険性が高い。
菌茸類の栽培健康のために栽培するが、培地として利用する樹の選別意識がなければ、菌茸類の栽培は大変危険な要素を含んでいる。
過去に輸入のアガリスクや椎茸で農薬が問題とされたのは、菌茸類の性質を知らずに栽培されていたからである。
どのような菌茸類も栽培する培地の樹木の種類、樹木の栽培環境、培地の生育環境が解らなければ、成分分析の意味をなさない。
これまで多くの大学での研究はできあがった霊芝を分析しており、はじめから栽培培地の配合から生育環境を揃えて研究されていない。

培地としてのリンゴの果樹と桑の木
リンゴは健康食品の一つである。EUのキリスト教の修道院には各地でリンゴの大木が育っている。リンゴに含まれるポリフェノールの研究も盛んであり、胃腸のバランスを整える効果や大腸ガンなどの効果が報告されている。日本では弘前大学が古くからリンゴのポリフェノールと大腸ガンの研究が進められている。
無農薬のリンゴの栽培は、青森や山形に見られる。
桑の木はカイコの栽培地に残されており、桑の木の葉は多くの薬効の報告がある。
桑の木の栽培では農薬は一切使用しない。農薬を使用すればカイコは育たない。
菌茸栽培の培地として最適な環境で栽培されている。

この二つの樹木は糖類の成分に特性が強く、持続的に継続し培地として利用できる。
共に毎年剪定しなければ、育たない栽培形態が取られている。剪定材が安全な培地として安定し入手できる。
剪定材は秋から冬にかけて入手でき、剪定材には次の年に生育し開花するホルモンやポリフェノールや自然な成長ホルモンが充実し含有している。
鹿角霊芝の培地
細い枝の先には冬期の厳しい環境にも耐える微量要素が濃縮しふんだんに蓄積されている。リンゴや桑の木の数ミリの枝先は冬期ではマイナス10℃以下の地でも氷らずに生命を維持させている。
樹木のなかで一番多くの有効成分を含んでいる部位である。

この成分を如何に効果的に鹿角霊芝に吸収させるが栽培の技術である。
果樹の木の剪定素材はこれまで焼却処理されてきた、しかし、焼却処分が禁止され、その対応に生産者は苦慮しているチップ状にして圃状に入れると虫の巣になり、果樹の木を傷める。果樹の剪定材は1haの面積で10t近く毎年廃棄される。青森県のリンゴ園だけで24700ha全国の果樹園では332300haの面積があり、剪定材の有効利用は全くされていない。
今後、この有効利用は果樹農業生産では欠かせない研究課題である。

鹿角霊芝と循環型農業の実践
鹿角霊芝の栽培課程
 
 
 
 
 
 
鹿角霊芝を初めて我々が見つけたのは、平成5年、秋田県鹿角市八幡平から玉川温泉に入る入山が禁止されている山中である。入山が禁止されているのは、硫黄のにおいが漂い、 大気の酸欠が事故に結びつく可能性からである。倒木の変なキノコが自生しているのを見つけ、風下から入り入手したのが、鹿角霊芝であり、偶然にもその地の地名が鹿角市であった。 構造的に見て異質であるが、中国の漢方薬ではこの構造を一般の霊芝の上、極上としており、三枝の名は霊芝の鹿角形状の献上により付けられたとされている。 鹿角状に安定し栽培できる技術とその最適構造及び医薬学的効果の確立が望まれた。 試行錯誤の上、偶然自然発生している大気の環境の再現から、鹿角霊芝の栽培が安定した。 霊芝の菌類が極限の大気の環境で生き延びる過程から樹木の有効成分を吸収し次への生命に輪廻している姿である。

1998年から青森と米沢の2カ所でリンゴや桑の木を培地とする鹿角霊芝の栽培が始まった。同時に大阪府立大学、弘前大学、神戸大学などと共同基礎研究を進めた。 培地の構成と機能性の格差の研究、機能性の差と医薬学的効果などが課題であり、平行し鹿角霊芝と他の食品の相性、相乗効果及び反対に機能性の低下などの研究も進めた。
基礎研究には多くの課題があり、課題別に整理し、基礎研究の支援を求めるために、東北、九州など果樹産地から数年間継続し経済産業省、農林水産省に助成申請を提出したが、却下された。却下されて理由書の指摘項目を見ると資源の再利用の必要性を省庁ができておらず、生産現場の実情を認識していないのに驚いた。採択された内容を精査すると紐付きの申請には常に有利に選択されている。
どのような健康に結びつく素材も基礎研究の積み重ねから商品化されていく、科学的積み重ねがなければ、素材を生かすことは困難である。 健康食品の商品の多くは、基礎研究よりも、商品化を急ぐ、基礎研究の予算が少ないために、商品として販売量を伸ばしながら研究予算を捻出しようとする。基礎研究ができていないとうまい宣伝に走りやすい。そこそこ販売量が伸びると基礎研究に予算を割ることを怠りやすい。品質よりも売り上げに重きを置き悪循環を繰り返す。

これまでの健康食品の販売事例から、同じ道を歩くのではなく、基礎研究の推進が果樹農業との共生の道であり、循環型農業への理想的な形態と見ている。 果樹の生産--剪定材から鹿角霊芝の培地--培地の残渣からカブトムシの飼育 --培地の残渣-有機農業の土壌改良材 --培地の残渣-畜産飼育の床材--有機堆肥 果実の生産では欠かせない剪定材の再資源化とその循環システムとして、健康食品の素材、子供が喜ぶカブトムシの幼虫の飼育培地、そして有機堆肥や家畜飼育の床材に転換できる。 床材から又発酵させ、有機堆肥に転換でき、同一地域で安全な循環システムが確立できる。








弘前大学、教授、加藤陽治教授との出会い
菌茸類の基礎的な研究では、多糖類の基礎研究が欠かせない。 βーグルカンの構成比率、水溶性の多糖類の構造とその構成比率が基礎研究になる。 日本の大学で多糖類の研究をこれまで継続されている教室は少なく、こく公立大学の教室の研究テーマを模索していた。過去には京都大学、静岡大学、東北大学のデータが掲載されているが、最近では見られない。 多糖の研究は結果が出るまでの時間が掛かり、地味な仕事である。
地味でこつこつと時間をかける研究は、西日本の大学はあまり好まない、選任の学生や院生が卒業までの研究テーマの対象にしても、期間内に研究成果がでなければ、意味がなく、基礎的判断が求められる。
加藤陽治教授は東北大学で多糖の研究をされ、弘前大学の教育学部に在籍されていた。 リンゴの産地、弘前の地に我々が必要とする多糖の研究では第一人者の教授が在籍されていた。 早速、2003年鹿角霊芝の現状を説明し、鹿角霊芝の培地と多糖類の基礎研究がスタートした。 培地は、リンゴ、桑、柿、ブドウ、梅、桜、楢の木の剪定材 を集め、それぞれの多糖類の分析テータの実験が開始された。 その結果、これまで培地の違いからβーグルカンの構成は変わらないとされていた学会報告は根底から覆り、βーグルカンの構成内容、多糖類の含有量に大きな違いがあることが判明した。特に水溶性多糖類に格差が大きく、果実の木はガラクトース、グルコース、マンノース、が多く、桑や楢はアラビノース、キシロースの含有量が多い。木の得性がはっきりと現れている。鹿角霊芝の研究の第一歩がスタートしたのである。 その後、弘前大学の人事異動で加藤教授は副学長になられ、多くの研究が減速しているのが実情である。